住宅ローン5000万円固定金利か変動金利の選択で迷い不眠となった医師の一例

住宅ローン5000万円固定金利か変動金利の選択で迷い不眠となった医師の一例

住宅ローンで不眠となった医師の一例とは

症例
32歳 男性 職業医師 (外科専門医取得)

主訴
不眠

現病歴
都内有名心臓血管外科病院でレジデントとして採用されたが、 頸椎ヘルニアを発症し離職. その際, 訪問診療に出会い, 地元へ帰郷後,
訪問診療クリニックにて採用. 年収1500万円. レジデント時代に結婚し, 帰郷後, 妻が出産し, マイホームの購入を検討することに.
しかし, 固定金利か変動金利か, 金融の知識がないため迷うことに. 2週間前から不眠傾向となったため来院.

既往歴・併存症
なし

家族歴
医師家系(-) 父: 弁護士

社会生活歴
喫煙なし,機会飲酒

内服
なし

来院時現症
バイタル安定

治療方針
固定金利と変動金利に関する知識を入れた。住宅ローンは期間として35年の借り入れが多いが、初めの10年の返済で、35年を通した支払い金利総額の半額以上を支払う。つまり、借入から10年の金利が非常に重要である。10年間、耐えられる金利上昇幅であれば、問題なく変動を選ぶのが良いと言える。また、買うタイミングの日銀の動向も重要である。2024年時点では、担当医師の判断により固定金利を勧めることにした。

〈補足〉
リーマンショックはモーゲージ債を中心に巻き起こった事件であるが、モーゲージ債とは住宅ローンを証券化したもの。住宅を購入した人が支払う金利を受け取る権利を証券化している。証券には無数の人が支払う金利が含まれているため、一度に大勢が支払い能力を喪失するとは考えられず、この証券は非常に格付けでも高い評価を得ていた。しかし、中央銀行の金利引き上げに伴い、住宅ローンを払えない人が多数出現。それに伴い証券の価格が暴落したのが、リーマンショックの簡単なあらましである。そう、この金利を支払えなくなった人たちが契約していたのが変動金利である。変動金利は常に中央銀行の方針で支払いが跳ね上がるリスクをはらんでいるのだ。

経過
固定金利を選択し、変動のない返済金額に毎月安心して、不眠は解消しているとのこと。